ピラティスを続けるうちに「将来はインストラクターとして働いてみたい」「趣味を副業にしたい」と考える方は少なくありません。ただ、いざ資格を調べ始めると団体やコースの数が多く、「結局どれがいいのか」「費用はどれくらいかかるのか」で迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ピラティス資格の種類と違い、代表的な資格団体の特徴、国内で受講できる主な講座の受講料、取得までの流れ、初心者の選び方を整理しました。各団体・スクールの情報は、2026年10月時点で公式サイトに掲載されている内容をもとにしています。

ピラティス資格の種類は「2つの軸」で整理する

ピラティスの資格は、国家資格ではなく、各団体やスクールが認定する民間資格です。種類を整理するときは、「どこが認定するか」と「何を学ぶか」の2つの軸を分けて考えると分かりやすくなります。

軸1:どこが認定する資格か(国際系・国内系)

軸2:何を学ぶか(マット・マシン・コンプリヘンシブ)

コース主に学ぶ内容向いている人
マット床の上で自分の体重を使うエクササイズまず基礎から学びたい人、グループのマットクラスを担当したい人
マシン(リフォーマーなど)リフォーマーなど専用マシンを使ったエクササイズマシンピラティスのスタジオで働きたい人
コンプリヘンシブ(総合)マットに加え、リフォーマー・キャデラック・チェア・バレルなど複数のマシン幅広いレッスンを担当したい人、長期的に専門性を高めたい人

2つの軸は別々のものです。たとえば国際系の団体でも、マットだけのコースと、マシンやコンプリヘンシブのコースの両方を設けているところがあります。また、修了後に取得できる認定資格の名称や、資格を取得するための試験・条件は団体ごとに定められています。コースを選ぶときは、そのコースで「どの認定資格が取得できるか」を各団体・スクールの公式サイトで確認してください。「どれがいいか」は、この2つの軸と、自分が資格を取ってどう働きたいか(趣味・副業か、スタジオ勤務か、独立か)の組み合わせで決まります。

学ぶ範囲が広がるほど、必要な時間も増えます。たとえば Balanced Body の公式サイト(海外本部)では、修了までの時間の合計(解剖学を除く)が次のように案内されています。

Balanced Body のプログラム合計時間(公式サイトの記載)
Mat134時間
Reformer214時間
Mat & Reformer332時間
Comprehensive520時間

※講座の受講時間だけでなく、見学・自主練習・指導実習などの時間も含めた合計です。時間数や構成は団体ごとに異なります。マシンの種類による違いはピラティスマシンの種類を比較、マットとマシンの違いはマシンピラティスとマットピラティスの違いで解説しています。

代表的な資格団体と特徴

海外発祥の代表的な団体について、各団体の公式サイト(海外本部)に掲載されているコースの構成をまとめました。掲載順はおすすめ順ではありません。

団体公式サイトに掲載されているコースの例受講条件・修了要件の例
BASI Pilatesコンプリヘンシブ(マットと複数のマシン。12モジュール・講義72時間)修了には合計500時間(自己実践200時間・見学100時間・指導実習200時間)と試験が必要
STOTT PILATESIntensive Mat-Plus(マット。合計95時間)、Intensive Reformer(リフォーマー)などピラティスのクラス参加30時間以上と機能解剖学の理解が受講の目安。筆記試験と実技試験あり
PHI PilatesPilates Mat Level I(20時間)など、マシンごとに学べるモジュール制Mat Level I はフィットネス資格または大学レベルの解剖学が受講の前提。全課程は講座113時間+見学・指導実習350時間
Balanced BodyMat・Reformer・Mat & Reformer・Comprehensive合計134〜520時間(解剖学は別)。最終の筆記試験と実技試験あり

※2026年10月9日時点で各団体の公式サイト(海外本部)に掲載されている内容です。日本国内での開催の有無・日程・日本語対応・料金・受講条件は、開催会場やスクールによって異なります。

えらぶピラティスでは、国内で受講できる5スクール(Balanced Body/ZEN PLACE、BASI Pilates、PHI Pilates Japan、ポールスターピラティスジャパン、ZONE Academy of Fitness/STOTT PILATES)の27講座について、受講料・受講条件・取得できる資格などを公式サイトの情報で整理しています。スクールごとの特徴はピラティス資格・スクール比較、講座ごとの条件は27講座の一覧で確認できます。

国内で受講できる主な講座の受講料

上記5スクールの公式サイトで、日本円の受講料を確認できた主な講座を、学ぶ範囲ごとにまとめました(2026年10月12日確認)。金額は各公式サイトの表記どおりで、掲載順は安い順・おすすめ順ではありません。

マットのコース

スクール・講座受講料(公式サイトの表記)受講料とは別にかかる費用・条件
Balanced Body(ZEN PLACE)マットコース350,000円(税込・セット価格)認定試験料 20,000円(税込)は別
PHI Pilates Japan マット Ⅰ/Ⅱ254,100円(税込)テキストは別途購入が必要(金額の記載なし)
ポールスターピラティスジャパン マットピラティス資格コース300,000円(税込か税抜かの記載なし)認定試験代 65,000円は別
ZONE(STOTT PILATES)IMP396,000円(税込)テキスト代・認定試験料1回分は受講料に含む

リフォーマーのコース

スクール・講座受講料(公式サイトの表記)受講料とは別にかかる費用・条件
Balanced Body(ZEN PLACE)リフォーマーコース450,000円(税込・セット価格)認定試験料 23,000円(税込)は別。受講には前提講座の修了などが必要
PHI Pilates Japan リフォーマー Ⅰ231,000円(税込・PHIインストラクターの場合)PHI以外の資格で受講する場合は 277,200円(税込)。テキストは別途購入
ポールスターピラティスジャパン リフォーマーコース365,000円(税込か税抜かの記載なし)認定試験代 75,000円は別

マット+リフォーマーのコース

スクール・講座受講料(公式サイトの表記)受講料とは別にかかる費用・条件
Balanced Body(ZEN PLACE)マット&リフォーマーコース750,000円(税込・セット価格)認定試験料 45,000円(税込)は別
ZONE(STOTT PILATES)IR440,000円(税込)テキスト代は受講料に含む。ZONEで初めて受講する場合は初回登録手数料 11,000円。認定試験料は記載なし

コンプリヘンシブのコース

スクール・講座受講料(公式サイトの表記)受講料とは別にかかる費用・条件
Balanced Body(ZEN PLACE)コンプリヘンシブコース960,000円(税込・セット価格)認定試験料 25,000円(税込)は別
ポールスターピラティスジャパン コンプリヘンシブコース775,000円(税込か税抜かの記載なし)認定試験代 85,000円は別。試験までの練習費用も別
BASI Pilates Comprehensive Global Program6,500米ドル(円の価格・税の扱いは記載なし)試験料 250米ドル

※「セット価格」は、公式サイトの料金一覧で複数の講座をまとめて申し込む場合の価格として案内されているものです(キャンペーン表記あり・期間の記載なし)。講座に含まれる範囲(前提講座や解剖学を含むかなど)はスクールごとに異なり、教材費・練習費・資格の更新費用など、公式サイトで金額を確認できない費用もあります。そのため、表の受講料だけで「どこが安いか」は判断できません。米ドル表記の講座は円に換算していません。料金や条件は変更される場合があるため、申し込み前に各スクールの公式サイトで最新の情報を確認してください。

受講料以外にかかる費用(教材費・試験料・練習費・交通費・更新費用)の考え方と総額の出し方は、ピラティス資格取得にかかる費用で詳しく解説しています。申し込み前に、取得までにかかる総額と期間をスクールに確認しておくと安心です。

資格取得までの一般的な流れ

  1. 資格団体・スクールを選ぶ(目的・費用・通いやすさで比較)
  2. 説明会や体験講座に参加する(実施している団体の場合)
  3. コースに申し込み、座学・実技を受講する
  4. 見学・自主練習・指導実習の時間を確保する(求められる団体の場合)
  5. 筆記試験・実技試験を受ける
  6. 合格後、認定資格を取得する

団体によっては、資格取得後も一定期間ごとにワークショップへの参加や継続学習が義務づけられている場合があります。取得して終わりではなく、更新にかかる手間・費用も含めて比較しておくと、後から想定外の負担になりにくくなります。

初心者はどの資格から取得するべき?

「この資格が一番いい」という決まった答えはありません。目的別に、次のように考えると選びやすくなります。

同じ団体でも、マットから始めて後からマシンのコースを追加できる仕組みになっていることがあります。最初から総合コースを選ぶか、段階的に進めるかも比較のポイントです。

資格スクールの選び方

スタジオ選びと同じように、資格・スクール選びも「何を目指すか」によって合う選択肢が変わります。まずは趣味の延長で始めたいのか、将来的にスタジオへの就職や独立を目指すのかを整理してから比較すると、選びやすくなります。気になるスクールがあれば、説明会や体験講座で、講師の教え方や学ぶ環境を確かめてから申し込むと安心です。

未経験から資格取得は可能?

未経験から受講できるコースもありますが、受講の前提条件を設けている講座もあります。国内の講座では、たとえば PHI Pilates Japan のマット Ⅰ/Ⅱ は高校卒業以上・満18歳以上を、ZONE(STOTT PILATES)の IMP は30時間以上のピラティスエクササイズ経験や3年以上のスポーツ・ダンス・運動指導の経験などを、受講の条件として公式サイトで案内しています(2026年10月12日確認)。条件は講座ごとに異なるため、申し込み前に確認してください。

また、多くの資格では、講座のほかに見学や指導実習の時間が必要です。ピラティスのレッスンを受けたことがない場合は、まずスタジオで定期的にレッスンを受けて体の使い方に慣れてから、資格の受講を検討するのも一つの方法です。スタジオの選び方はピラティススタジオの選び方|失敗しないための7つの基準で紹介しています。

よくある質問

ピラティスの資格は国家資格ですか?

国家資格ではなく、各団体やスクールが認定する民間資格です。そのため、団体によってカリキュラム・受講条件・試験の内容が異なります。

資格を取るにはどれくらいの時間がかかりますか?

団体とコースによって大きく異なります。公式サイト(海外本部)の記載では、たとえば PHI Pilates の Pilates Mat Level I は20時間、Balanced Body はマットのプログラムが合計134時間、マットと複数のマシンを学ぶ Comprehensive が合計520時間です(見学・指導実習などを含む)。期間は、受講ペースや実習時間の確保の仕方によって変わります。

マットとマシン、どちらの資格から取るべきですか?

担当したいレッスンによって変わります。グループのマットクラスを担当したい場合はマット、マシンピラティスのスタジオで働きたい場合はマシンを含むコースが候補になります。迷う場合は、マットから始めて後からマシンを追加できる団体を選ぶ方法もあります。

資格取得後に更新は必要ですか?

団体によっては、資格取得後も一定期間ごとにワークショップの受講などの継続教育を求めている場合があります。更新の条件と費用は団体ごとに異なるため、申し込み前に確認しておきましょう。

まとめ

ピラティス資格は民間資格で、どこが認定するか(国際系・国内系)と、何を学ぶか(マット・マシン・コンプリヘンシブ)の2つの軸で種類が分かれます。受講料は講座の範囲やスクールによって大きく異なり、試験料や教材費が別にかかる講座もあります。まず「趣味として学びたいのか」「将来インストラクターとして働きたいのか」という目的を決め、受講条件・必要な時間・受講料以外も含めた総額・更新条件を比べてから、自分に合う団体やスクールを選んでください。

自分に合うピラティス資格を探す

資格の種類や特徴がわかったら、実際の講座を比較してみましょう。どれを選べばよいか迷っている方は、資格診断も利用できます。

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※この記事の団体の情報(コースの構成・時間・受講条件)は2026年10月9日時点で各団体の公式サイト(海外本部)に、国内の講座の受講料・受講条件は2026年10月12日時点で各スクールの公式サイトに掲載されている内容をもとにしています。コースの内容・時間・受講条件・料金は変更される場合があり、日本国内での開催内容は会場やスクールによって異なります。受講前に各団体の公式サイトや開催スクールで最新の情報をご確認ください。